2015年11月7日土曜日

日記





(1)
『誰もいない場所を探している』(庄野雄治、mille books)を読みました。
普通に働いて、お金が貯まり、子どもが生まれたけれど、仕事は嫌いだった。ため息ばかりの人生を子どもに見せたくない。何かやって充実している人生を示したい、と一念発起して、30代でコーヒーロースターを始めた著者の体験談です。
庄野さんは、コーヒーでなくても、何か自分でやりたい「DIY精神」、その気持ちこそ子どもに伝えたい「世の中で生きる楽しさ」というように考えたのだと思います。
日々一生懸命打ち込めることがあるのは、何にもかえられない力です。

「生活のため」「我慢をする」ことで気力が薄らぎ、前向きに人生を楽しむのが難しくなることがあります。
日々の生活が事実よりもネガティブな状況に見えて、毎日その気持ちに引きずられてしまったり。
酒や煙草に溺れても忘れられないことはあります。
解決するきっかけは人それぞれなのでしょうが、僕自身の実感では、幸せのマニュアルや与えられる喜びに頼っている間はきっと、それがわからないのだと思います。
Do It Yourselfの喜び、その根拠を思い出させてくれた本です。

今回、本書を新刊・古書セレクトショップのblackbird booksで注文しました。こちらも独立系のお店です。
一週間ほどわくわく待って届いた商品には、メッセージカードとかわいいカラスのしおりが添えられていました。
心に残る買物ができて、嬉しい限りです。


(2)
以前蕨駅前の画材屋さんでなんとなく買ったパステル、使い方がわからず眠らせたままでしたが、母に正しい使い方を教わり塗ってみました。
目の粗い紙に下絵を描き、薄く塗り付けて、綿棒でこする。すると色の境界がじんわりとぼけてきます。
反対色同士も不思議と調和して見えます。
ほわっとした、柔らかい混色は僕の好みにはまりました。
万年筆で描く雑な落書きの線にも妙に合って、メリハリがつくようにも見えます。

B4くらいの線画に軽く薄く、軽やかな絵を描きためていきたいです。
落書きは楽しい。

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